【初心者向け】中高生がコスプレを始める前に確認すべき7つのルール

#コラム記事
公開日: 2025.11.22
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最近、コミケやフェスなど、コスプレができる場所が増えてきていますよね。

SNSで活躍する有名コスプレイヤーの影響もあり、コスプレは以前よりずっと身近な存在になっています。
「やってみたい!」と感じている学生の方も多いのではないでしょうか。

「友達にバレたくない…」
「学生でもコスプレって大丈夫?」
「未成年にはどんなルールがあるの?」

今回はそんな不安や疑問を解消できるように、初めてのコスプレに不安を抱えている学生のみなさんに向けて、最初に知っておくべきルールと注意点について紹介します。

コスプレを楽しむために、まずは基本のルールを押さえておきましょう!


■目次


①ネットリテラシーを身につけよう

コスプレは1人でも楽しめますが、SNSで同じ趣味を持つ人と楽しみたい人も多いはず。SNSは多くの人と手軽に交流ができて便利ですが、顔が見えないので思わぬトラブルに巻き込まれる危険もあります。自身の身を守り、トラブルに巻き込まれないようにネットリテラシーを身につけておくことが大切です。

✓個人を特定できる情報は隠すこと

SNSに本名や学校名、住所など、個人が特定できる情報を載せるのは絶対NGです。

たとえば、学校名を出してしまうと、住んでいる地域や通学ルートまでネット上の知らない人にバレてしまう可能性があります。実際に、SNSに載せた情報をきっかけに、学校にいたずら電話があったり、待ち伏せされたりするケースもありました。

個人情報がバレてしまうと、自分だけでなく家族や友だちにも迷惑がかかるかもしれません。どんな小さな情報でも、ネット上では簡単に広がってしまうので、投稿する前に確認するなど使い方に注意しましょう!

✓写真を投稿するならマナーを守ろう

コスプレ写真をSNSに載せると、フォロワーや友人に自分の“好き”を伝えられるので便利ですよね。ただし、世界中の人が利用できるSNSには、さまざまな危険が潜んでいます。誰でも使えるからこそ、注意すべきマナーやルールがあるのを覚えておきましょう。

【画像を投稿する前に必ずチェックすること】

  • 知らない人が写っていないか?
  • 一緒に写っている友達にSNS投稿の許可を取ったか?
  • 画像の中にひっそり写り込んでいる個人情報はないか?

写真を投稿するときは、写っている人物に許可をもらうことが基本のマナーです。無断掲載は、「肖像権の侵害」や「炎上」につながる可能性も。

特にイベント会場で撮影するときは、知らない人が写真にうつってしまうこともあるので、モザイクやぼかし加工をしてプライバシーに配慮しましょう。

また、写真にうつった制服や名前、ときには目に反射してうつった景色から自宅や学校を特定されてしまうケースもあります。
特定や拡散などの危険を避けるためにも、投稿する前に細かく確認して情報を守りましょう。

✓SNSの利用年齢を守ろう

実は、未成年をネット上のトラブルから守るために、現在SNSのほとんどに年齢制限があります。SNSでは便利な情報が手に入る一方で、いじめや誹謗中傷、フェイク情報などの危険もあるので、年齢制限を守って利用しましょう。

表1 SNS別の対象年齢

SNS例

対象年齢

X(旧Twitter)

13歳以上

Instagram

12歳以下はアカウント作成NG

TikTok 

13歳以上

LINE

推奨年齢は12歳以上 ※18歳未満は機能に制限がある

年齢に満たないうちに利用するのは絶対にNGです!
もちろん年齢をごまかして登録するのはルール違反です。利用規約に違反するとアカウントを停止される場合もあります。

未成年は、特にトラブルに巻き込まれやすいので、SNSを始める前に家族に相談して使い方や投稿のルールを決めておくと安心です。


②知らない人との交流は要注意!

SNSでは、顔の見えない相手とやり取りをすることが多いため、常に慎重な対応が必要です。ときには嘘をついて近づいてくる人もいるので、個人情報をむやみに教えないこと、簡単に信頼しないことが大切です。

✓SNSでのやり取りは慎重に

イベント会場やSNSのDM機能を通じて仲良くなった人との交流は、特に注意が必要です。コスプレ界隈では、コスプレイヤーやカメラマンとの関わりが多く発生しますが、親切そうに見える大人が、必ずしも良い人とは限りません。

「車で迎えに行くから一緒にイベントに行こう」
「交通費出すから二人で撮影会しよう」
「今度撮影会したいんだけど、どこに住んでるの?」

一見親切に見えても、悪意を持って嘘をついて近づいてくるケースもあるので、コミュニケーションは慎重に。悪い大人に騙されないように注意するとともに、やりとりする中で困ったときは信頼できる大人に相談を。

中には、年齢や性別を偽って近づいてくる人もいるので、相手のことをよく知らないうちは適度な距離感を保つことが大切です。また、異性の大人と2人きりになるのは避けて、信頼できる大人や家族と一緒に行動しましょう。

✓衣装の貸し借り、お金のやり取りは避けよう

コスプレ用の衣装やウィッグ、小物の貸し借りや購入は、どれだけ仲が良くても慎重に!貸した衣装が壊れて返ってきたり、最悪の場合は返ってこないこともあります。また、借してもらったあとに高額な請求を受けるケースもあり、詐欺のリスクもあります。

もちろん優しい人もいますが、大切な衣装を守るためにも、衣装やグッズは自分で用意し、貸し借りはできるだけ避けましょう。自分から衣装やウィッグを貸してほしいと依頼するのも控えましょう。

またSNSで知り合った相手との金銭のやり取りは、トラブルに発展する危険があるので避けましょう。

✓SNSでの誹謗中傷は絶対NG

SNSでは、他人の外見や行動、投稿に対して悪質なコメントを書くのはNGです。
何より受け取った側は心に深い傷を負いますし、誹謗中傷は深刻なトラブルや法的な問題につながります。そして炎上してしまった場合には、発信者情報の開示請求や損害賠償の請求、さらには学校への連絡など、社会的な影響を受けることもあります。

もし自分が誹謗中傷を受けたときには、ブロックや通報機能を使って自分の身を守ることも大切です。
どんなに意見が合わなくても、相手を傷つける発言や投稿は絶対にやめましょう。

もしもSNSでトラブルに巻き込まれたら、家族や専門の窓口に相談してください。
※お困りの際の相談先リストについては、記事の最後に掲載していますのでご参照ください。


③イベントに参加するならマナーを守ろう

コスプレイベントには、参加者が安全に楽しむためのルールやマナーがあります。自分も周囲も気持ちよく過ごせるように、事前に注意事項を確認し、ルールを守った行動をとることが大切です。

✓事前にルールを確認しよう

イベントに参加する前には、必ず公式サイトの案内を確認しましょう。
イベントごとに年齢制限や禁止事項が異なり、特に未成年の参加には細かいルールが設定されていることが多いです。

ほかにも、

  • コスプレ可能なエリアの指定
  • 衣装の露出制限や長さの規定
  • 武器や小道具の持ち込みルール

など、場所や主催によってルールはさまざまです。
公式のルールを事前にチェックし、当日はルールを守って行動しましょう。

✓親や友達と一緒に参加しよう

未成年のイベント参加は、1人ではなく保護者や信頼できる友達と一緒に行動するのが安全です。イベントでは多くの人と交流する機会がありますが、1人きりの参加はトラブルや犯罪に巻き込まれるリスクがあるので、信頼できる大人と一緒に参加しましょう

表2 コスプレイベントの年齢制限例

イベント名

年齢制限のルール

コミックマーケット(コミケ)

未成年者(特に中学生以下)は保護者の同伴が必要

acosta!

中学生未満は、保護者同伴の場合のみ参加できる

麗Yer's®︎

18歳未満の方は、保護者の同意書が必要

※ルールが変更になる場合もあるため、必ず公式サイトにて確認ください。

複数のコスプレイヤー同士で撮影する「あわせ」を予定している場合でも、初対面の人と現地で合流するのは避けて、事前に親に相談するなどの安全対策を忘れずに。

イベントによっては「保護者の同伴」「同意書の提出」が必要な場合もあるため、ルールをよく確認し、準備を整えてから参加しましょう。

✓露出のある衣装は避けて

イベントに限らず、公共の場でのコスプレの衣装選びは慎重に。特に露出の激しい衣装は、公然わいせつや迷惑行為と判断されることが多く、禁止されています。肌が多く見える衣装は避けて、タイツやストッキングを着て露出対策をしましょう。

もちろんコスプレイヤー側だけでなく、撮影側(カメコ)にもルールがあります。撮影時に過激なポーズを要求したり、相手にしつこくつきまとったりするのは迷惑行為となります。また、撮影するときは必ず本人に許可を取り、盗撮や無断掲載は絶対避けましょう

撮影される側・する側のどちらも不快に感じたら、その場を離れて主催者に相談することが大切です。全員が楽しく過ごせるように、周囲に迷惑をかけないようマナーを守って行動しましょう。

💡※イベントのルールや注意点を詳しく知りたい方はこちら


④未成年が知っておくべき著作権とマナー

アニメや漫画のキャラクターになりきるコスプレは、作品への愛情を表現する素敵なものですが、守るべきルールやマナーがあります。原作者や作品に迷惑をかけないように、全員が知っておくべき「著作権」について紹介します。

✓著作権とは?

最近、SNSでもよく耳にする「著作権(ちょさくけん)」という言葉。簡単に言うと、アニメや漫画、音楽、イラストなど、誰かが創った作品を守るためのルールです。

著作権は、その作品を作った「著作者」が持っている権利であり、無断で使用されたり、勝手にコピーされたりするのを防ぎ、作品を守るために存在しています。私たちが普段楽しんでいるコンテンツも、誰かが一生懸命作ったものであり、その努力や創造性を守るのが著作権なのです。

✓コスプレは著作権侵害になるの?

コスプレのやり方によっては著作権侵害になる可能性があることもあります。

現在は多くの作者や企業がファン活動としてのコスプレを黙認してくれているため、衣装を作って個人的に楽しんだり、撮影したりする程度であれば、ほとんど問題視されていません。

ただし、コスプレして有料で撮影会を開催したり、写真集を販売したりと、お金が発生する場合には著作権侵害となる可能性があるので要注意!
未成年でも関係なく責任を問われることがあるので、理解しておきましょう。

✓原作の権利を守るには?

公式の画像やロゴをそのまま使うのはやめましょうSNSで漫画やアニメのワンシーンを切り抜いて投稿したり、公式の画像と自分のコスプレ写真を合成・加工して投稿したりすると、原作者やファンに不快感を与えるおそれがあります。

特に、コスプレ写真を投稿するときには、公式タグを付ける行為は避けるのが一般的です。原作者や関係者、コスプレを苦手としている方、純粋に作品のことを知りたいと思っている方の目に止まりやすくなるため、思わぬトラブルや批判につながる場合があります。

キャラクターや作品の権利を侵害しないように意識した行動をとることが大切です。


⑤コスプレを始める前に家族に相談しよう

未成年がコスプレを始めるときは、1人で決めずに事前に家族に相談しましょう。衣装の購入やイベント参加、SNS投稿などは、安全に楽しむためにも、家族に話して理解を得ておくと安心です。

✓家族に伝えるべき大切なこと

今でこそ有名コスプレイヤーも増えて、コスプレや趣味としての理解も少しずつ高まってきていますが、親世代には「オタク文化」「露出が多い」といったイメージを持つ人も少なくありません。
親に心配をかけないためにも、またなにかトラブルがあった時のためにも、事前に話し合っておくと安心です。

【コスプレを始めるときに家族と話すと安心なこと】

▼コスプレがしたい理由を伝える▼
→「好きなキャラクターを表現したい」「友達と一緒にやってみたい」など、自分の気持ちを素直に話してみましょう。

▼交流する危険性を理解していることを伝える▼
→イベントやSNSでのトラブルを防ぐために、危険行動はせずに責任をもって行動することを約束しましょう。

▼お金に関する約束▼
→衣装代や小物代はお小遣いの範囲でやりくりし、無理のない範囲で楽しむことを伝えましょう。

▼学業との両立に関する約束▼
→趣味に熱中するあまり生活リズムが乱れたり、学業が疎かにならないか心配する親も少なくありません。学生のうちは、学費を親に負担してもらっている人も多いため、勉強もしっかり頑張ることなど話し合えると、親も安心して見守ってくれるかもしれません。

親に内緒で活動しても、衣装を購入したり、撮影やイベント時の外出などでバレてしまう可能性が高いです。知られたときに、怒られたりコスプレを禁止されたりすることもあるかもしれません。安心して楽しむためにも、親に内緒で始めるのは避けましょう。

✓もし家族に反対されたときには

コスプレが認められなかったときは、なぜ反対するのか理由を聞くことが大切です。
多くの場合、家族はあなたを危険から守りたい気持ちで止めているので、感情的に反論せずに冷静に話を聞きましょう。

たとえば、「知らない人と交流するのは危ない」と言われたら、親に同行してもらうのもひとつの方法です。
また、コスプレに偏見を持っているなら、イベントの注意事項ページを見せて、コスプレにはルールやマナーがあることを説明し、自分が理解している姿勢を見せましょう。

どうしても許可がもらえないときは、外での活動は控え、宅コス(自宅でのコスプレ)を楽しむのもおすすめです。将来、大人になって自分で責任を取れるようになってから本格的に活動する道もあります。

学生のうちは、保護者が子供の代わりに責任を持つ立場にあります。だからこそ、未成年のうちは家族と協力しながらてコスプレを楽しむことが大切です。


⑥コストを抑えて楽しもう

コスプレは想像以上にお金がかかります。特に中学生以下はアルバイトができないため、お小遣いの範囲でやりくりする工夫が必要になってきます。高校生でも無理をせず、できる範囲でコスプレを楽しんでいきましょう。

✓コスプレはお金がかかる

コスプレを始めるには、ウィッグや衣装、メイク道具などの準備が必要になります。最初からすべてを完璧にそろえるとお金がかかるため、できる範囲で少しずつ買っていくのがおすすめです。

有名コスプレイヤーのように全身を再現するよりも、メイクやウィッグだけ最初に挑戦してみる、最初は衣装だけ準備して楽しむ、など自分なりの表現でキャラクターを楽しむ姿勢が大切です。
最近ではコスプレ衣装が多数販売されていますが、以前はほとんど販売されておらず、多くの人が自作していました。

コスプレ専門店や通販で購入すると費用がかかるため、市販の服をアレンジして手軽に楽しんだり、自分で布を買って衣装づくりに挑戦したりするのも素敵ですね。

✓お金をかけずに工夫する方法

コスプレは専門店などで高いお金をかけて購入せずとも楽しめます。たとえば、百均ショップや手芸用品店を利用すれば、安くアイテムをそろえられるだけでなく、ハンドメイドで自分らしくデザインする楽しさも味わえます。

【お金をかけずにコスプレを楽しむ方法】

  • プチプラコスメや手持ちのコスメを使ってメイクする
  • 百均ショップでコスプレ向けアイテムを購入する
  • プチプラファッションブランドで既製品を購入してリメイクする
  • 手芸用品店で布やパーツを購入して自分で作ってみる

クオリティを追求する気持ちも大切ですが、最初からお金をかけすぎると疲れてしまうことも。まずは、今あるもので工夫しながら楽しむことから始めましょう。


⑦自分のペースで無理なく楽しもう!

未成年のうちは、外出やお金の使い方などさまざまな制限がありますよね。無理して大人に合わせようとせず、自分のペースで身の丈に合ったコスプレをすることが大切です。

✓周りの人に迷惑をかけないように活動しよう

イベントや撮影会には、多くの成人コスプレイヤーが集まります。未成年が参加する場合は、マナーを守り、周囲に迷惑をかけない行動を心がけましょう。

たとえば、未成年がトラブルを起こした際には保護者が責任を取ることになりますが、親が一緒にいない場合は、一緒に行動していた大人が責任を問われることもあります。

そういったトラブルを避けるために、あわせの際に年齢制限を設けている方が多いです。
あわせ等で年齢を偽って参加すると他の参加者にも迷惑がかかるので絶対にやめましょう。

✓自分なりの楽しみ方を大切に

コスプレの楽しみ方は人それぞれです。SNSではフォロワー数やいいねの数が気になるかもしれませんが、数字にとらわれず、自分が楽しいと思えることを大切にしましょう。

「みんながやっているから」といって危険な行動やルール違反をするのはNGです。コスプレは自分の”好き”を自由に表現できる趣味です。焦らず、自分のペースでコスプレを楽しんでくださいね。


まとめ:コスプレを安全に楽しむために

コスプレは自分の「好き」を表現できる素敵な方法です。未成年のうちは1人で責任を取ることが難しいので、活動を始める前に身近な家族に相談し、注意点やルールを理解したうえで始めましょう。好きなことを長く続けられるように、無理せず自分のペースを大切にしながら始めてみてくださいね。


困ったときの相談先リスト

コスプレ活動において、何か困ったことがあったら、自分や友達だけで解決しようとせず、信頼できる大人に頼ることが大切です。きっとあなたの力になってくれます。

✓家族・学校の先生

知らない人や友達と交流するうえで、なにか困ったことがあったら相談しましょう。ささいなことでも良いので、話しておくと安心です。

✓イベント会場のスタッフ

イベント会場で怪しい物や人を見つけたときには、スタッフに相談しましょう。

✓SNSの通報機能・問い合わせ窓口

SNSで発生した誹謗中傷などのトラブルに巻き込まれたときには、各SNSの問い合わせ窓口に相談しましょう。

✓各自治体の青少年相談窓口

家族や学校の先生に相談できない場合には、住んでいる都道府県の窓口に電話するのも一つの方法です。いじめや家庭内の問題など、身近な人に頼れないときに活用しましょう。

【こたエール 東京都|インターネットやスマホのトラブルで困っている人が相談できる窓口】
https://www.tokyohelpdesk.metro.tokyo.lg.jp/

【こどもの人権SOS-eメール|インターネットを利用して、こどもの人権相談ができる窓口】
https://www.jinken.go.jp/goriyouannai_ch/

✓NPO

市民が立ち上げた民間の団体です。居場所づくりや相談場所として、優しく話を聞いてくれるでしょう。家族や学校の先生に相談できないとき、居場所がなく孤独を感じている時に相談してみてください。

【NPO団体あすなろ|誹謗中傷へ新たな解決策を。】
https://www.change-n.com/

認定NPO団体 D×P|寄付で不登校・中退・経済困窮など孤立する10代を支える


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